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辞める理由は「きつい」ではありません|会社の想定と本人の答えのズレ

テーマ:定着・住まいのサポート
30秒で結論

建設業の早期離職について、企業側は「作業がきつい」(42.7%)が理由だと考えていますが、辞めた本人が挙げる上位は「雇用が不安定」「遠方の現場」「休みが取りづらい」です(国土交通省調査)。産業全体の離職率は10.5%と全産業の15.0%より低い一方、新卒高卒の3年離職率は42.4%で、入口の定着だけが弱いという構造です。対策は根性論ではなく、月給制・週休2日・現場配置・キャリアパスという制度設計になります。

「若い子はすぐ辞める。仕事がきついから仕方ない」

現場でよく聞く言葉ですが、辞めた本人の答えとは食い違っています。

会社の想定と、本人の答え

立場早期離職の理由として挙がるもの
企業側の想定「作業がきつい」 42.7%
辞めた本人「雇用が不安定」「遠方の現場」「休みが取りづらい」が上位

出典:国土交通省の調査(建設業の若年者の入職・定着に関する調査)

本人が言っているのは、きつさではなく不安と条件です。ここを取り違えたまま、休憩を増やす、飲み会をやる、道具を新しくする——といった手を打っても、離職は止まりません。

「入口だけ弱い」という構造

もうひとつ、見落とされやすい数字があります。

指標数値
建設業の産業離職率10.5%(全産業15.0%より低い)
新卒高卒の3年離職率42.4%

建設業は、続いている人はよく続く業界です。全産業より離職率が低い。にもかかわらず高卒3年離職率は4割を超えます。

つまり弱いのは入口だけです。最初の1〜3年を越えさせる設計をすれば、そのあとは定着する見込みが高いということでもあります。

3つの原因に、それぞれの手当てを

1.「雇用が不安定」に対して — 月給制

日給月給は、雨が降れば収入が減ります。若い層にとって、これは「毎月いくら入るか分からない仕事」です。家を借りるにも、車を買うにも、この不安定さが効いてきます。

月給制への切り替えは、この不安を直接消す唯一の手です。 求人票の冒頭に「月給制・社会保険完備」と書ければ、日給月給の同業他社との差別化にもなります。採用と定着の両方に効きます。

なお、特定技能で外国人材を受け入れる場合、月給制は選択ではなく法的な要件です。どのみち通る道であれば、日本人も含めて先に整えてしまうほうが早いという判断もあります。

就業規則と賃金規程の改定が必要になりますが、ここは中峯社労士事務所と連携して進められます。

2.「遠方の現場」に対して — 配置の順番

すべての現場を近くにはできません。ただ、入社直後の3か月だけでも通いやすい現場に寄せることはできます。

  • 直行直帰を認める
  • 車両を貸与する、または交通費の実費を確実に払う
  • 遠方現場に入れる時期を、慣れてからにずらす

離職がいちばん起きやすい時期を越えさせるための、時間稼ぎだと考えてください。

3.「休みが取りづらい」に対して — 4週8休の明示

週休2日(4週8休)を打ち出せるかどうかは、いま建設業の求人でいちばん見られている項目のひとつです。

実際に完全週休2日が難しい場合でも、**「4週6休で、うち月1回は必ず土日連休」**のように、現実の運用をそのまま正直に書くほうが効きます。曖昧に書いて入社後にズレると、それ自体が辞める理由になります。

外国人材の定着に効いたのは、給与ではなく「先が見えること」

外国人材の定着施策について、実測の順位が出ている調査があります。

順位施策
1位日本語学習支援
2位キャリアパスの明確化(特定技能2号への道筋)
3位給与改善
4位生活支援

出典:ONODERA USER RUN 2025(n=300)

給与は3位です。 上位2つは、どちらも「この先どうなるか」に関わる項目です。

特定技能2号に上がれば在留期間の上限がなくなり、家族の帯同も可能になります。その道筋が社内にあると示せるかどうかが、実際の定着を分けています。入口の条件(手取り・残業・住まい)で選ばれる話は外国人材の受入れ支援に書きましたが、続くかどうかを決めているのは別の要素だということです。

採用単価から逆算すると

採用単価は15〜30万円が相場です。1人が半年で辞めれば、そのお金は消えます。

月給制への移行で増える人件費、車両の貸与、日本語学習の支援——どれも費用はかかりますが、採用をやり直す費用と並べて比べてください。 多くの場合、続けてもらうほうが安く済みます。

まとめ

  • 企業側は「作業がきつい」(42.7%)と考えているが、本人の理由は「雇用が不安定」「遠方の現場」「休みが取りづらい」
  • 建設業の産業離職率は10.5%と低く、高卒3年離職率だけが42.4%。弱いのは入口だけ
  • 打ち手は根性論ではなく、月給制・現場配置・4週8休という制度設計
  • 外国人材の定着で効いたのは、日本語支援とキャリアパス。給与は3位

当社は人材の紹介や派遣を行いません。人を入れて終わりにならないよう、就業規則・賃金規程・住まいの条件まで含めて、続く形に組み直すところをご一緒します。

よくあるご質問

給与は効きますが、単独では足りません。外国人材の定着に効いた施策の実測順位は、①日本語学習支援 ②キャリアパスの明確化 ③給与改善 ④生活支援でした(ONODERA USER RUN 2025・n=300)。給与は3位です。先が見えることのほうが上位に来ています。
雨の日の分だけ人件費は増えます。ただし採用単価が15〜30万円かかっている状況で1人が半年で辞めれば、その分は消えます。月給制は求人票の冒頭に書ける差別化点でもあるので、採用と定着の両方に効く投資として計算してください。就業規則・賃金規程の改定は中峯社労士事務所と連携して進められます。
すべての現場を近くにはできませんが、配置の順番は変えられます。入社直後の3か月だけでも通いやすい現場に寄せる、直行直帰を認める、車両を貸与するといった調整で、離職が起きやすい時期を越えられます。

「採っても続かない」を、設計で止める

辞める理由は、会社が思っているものとずれていることがほとんどです。就業規則・賃金規程・住まいの条件から、続く形に組み直します。ご相談は無料です。

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